『事例で分かる官民共創』は、官民によるオープンイノベーションである「官民共創」(官民連携を含む)を事例で知るためのシリーズです。
本記事では、つくば市とパイフォトニクス株式会社による年間1,000万円以上にのぼるイノシシによる獣害を防止する自動照射型鳥獣対策用LED照明を紹介していきます。
基本情報
■対象プロジェクト
『年間1,000万円以上にのぼるイノシシによる獣害を防止する自動照射型鳥獣対策用LED照明』の実証事業
■主体者
・官側:つくば市
・民側:パイフォトニクス株式会社
・協力:中部電力パワーグリッド株式会社
■キーワード
光技術、鳥獣対策、自治体、オープンイノベーション
■時期
2021年度
■備考
本プロジェクトは、『内閣府オープンイノベーションチャレンジ2021』に認定されたプロジェクトになります
解決したい課題
- つくば市では、イノシシによる農業被害や⽣活被害が、年間1,000万円以上になっている。
- 現状は猟友会(年4回)、罠による捕獲(年506頭)で対策をしている一方、狩猟免許保持者の高齢化、捕獲体制の確保が困難になっている。
- そのため、人手不足でも対応可能なイノシシ対策が求められている。
プロジェクト内容
パイフォトニクス社の鳥獣対策用LED照明『ホロライト・チェッカーズ』と中部電力パワーグリッドのIoTサービス『らくモニシリーズ』を連携させたイノシシ対策を実施した。
これによって、イノシシに刺激光を自動照射することで、低コストかつ人手不足でも対応可能なイノシシ対策の実証事業を行った。
共創のポイント
■[官側:つくば市]の提供するもの
- フィールドの提供
- 地元関係者への周知・調整
- 実験機材の作業サポート
■[民側:パイフォトニクス]の提供するもの
- 実験概要の策定
- 実験機材の設置・提供
- 実証実験の現地対応
■[協力:中部電力パワーグリッド]の提供するもの
- 実験機材の協力(らくモニシリーズ)
- 実験機材の設置サポート
共創された価値
この官民共創プロジェクトを通じて、共創された価値は下記となります。
- イノシシがホロライトの光により退避行動をする映像を記録し、イノシシ対策の手段としての有用性を確認できた。
- パイフォトニクスは、実証結果を踏まえ、自動照射型鳥獣対策用LED照明『ホロライト・チェッカーズ・シリーズ』を実験用途向けにレンタル受注を開始した。
もっと詳しく知る
本事例を更に詳しく知りたい方は、下記参考リンクもご参照下さい。
- 【つくば市】年間500頭以上捕獲しても止まらない、イノシシによる獣害対策|内閣府OIC2021 #5
- 内閣府の実証実験プロジェクト成果を実用化 自動照射型鳥獣対策用LED照明「ホロライト・チェッカーズ・シリーズ」を開発|PRTIMES
関連サービス
■ホロライト・チェッカーズ・シリーズ
センシング技術と連動して、鳥獣の接近にあわせて自動で光を照射する装置で、目的に応じて最適な光が選択できる複数パターンの装置を提供している。
本装置を設置することで、鳥獣の出没場所や人が常駐できない場所、時間帯での利用が可能になる。
オプションサービスとして、中部電力パワーグリッドの『らくモニシリーズ(※)』を利用することで、鳥獣出没時のメール連絡や光照射時の鳥獣の反応を記録して確認することも可能となっている。
※「らくモニシリーズ」は中部電力パワーグリッド(株)のサービス。
登録して最新情報をチェック
Publingualでは、官民共創に関する入門~実践的なコンテンツを掲載してまいりますので、公式SNSのフォロー(Facebook|Twitter)や無料会員の登録をお願いいたします。
Publingualでは、無料会員の登録をおススメしております。無料会員は以下の会員限定サービスをご利用いただけます。
✉️ メルマガで、新着・注目の記事をお届け!
👀 すべての無料会員限定記事の閲覧が可能!
出典・引用
- 内閣府の実証実験プロジェクト成果を実用化 自動照射型鳥獣対策用LED照明「ホロライト・チェッカーズ・シリーズ」を開発|PRTIMES
- 内閣府オープンイノベーションチャレンジ2021|内閣府
- ホロライトとは|パイオフォトニクス公式サイト
- 農地や民家へのイノシシ接近防止|内閣府
・編集・デザイン・ライティング:深山 周作