【支援策まとめ】働き方・休み方改革

働き方改革のメニューには助成金や休暇取得の推進など様々な支援策が実施されている。

今回は、国や地方が進める働き方改革・休み方改革の具体的な取り組みや、国が発行するガイドブックの詳細について見ていこう。

国と地方が進める年次有給休暇の取得

働き方改革関連法案の中でも大きな割合を占めた労働基準法の改正においては、年次救急休暇の確実な取得が掲げられた。

労働者の年次有給休暇は、半年以上継続して雇われており、全労働日の8割以上出勤していれば取得する権利がある。

平成31年4月からの労働基準法改正により、使用者は法定の年次有給休暇日数が10日以上の労働者について、毎年5日以上の年次有給休暇を確実に取得させることが必要になった。

厚生労働省では、年次有給休暇の確実な取得に関するわかりやすいパンフレットを公表している。

年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説|厚生労働省

また、厚生労働省の年次有給休暇取得促進特設サイトでは、事業主に向けて年次有給休暇を従業員に取得させるメリットや就業規則への記入例などを記載している。

年次有給休暇取得促進特設サイト|厚生労働省

都道府県の働き方・休み方改善コンサルタント

比較的人材が豊富な大企業に比べ、少人数で現場を回している中小企業の事業主にとって従業員への休暇の付与は課題となっている。

そこで、各都道府県労働局では、中小企業を中心とした関係事業主から労働時間の設定に関する相談に応じている。

コンサルタントは事業主の以下のような相談を受ける。

・従業員の健康のため、長時間労働を改善したい

・フレックスタイム制や裁量労働制を導入したいけど、手続きがわからない

・優秀な人材を確保するためにも年次有給休暇をはじめ休暇制度を充実したい

・労働時間や休日・休暇等の全般について、専門家に相談したい

・ゆう活に取り組みたいが、何をしたらいいかわからない

各都道府県に設置されるコンサルタントは、社会保険労務士の資格を持つ者等、労働関

係法令や制度に専門的な知識を持つ、都道府県労働局長が任用した非常勤の国家公務員だ。

コンサルタントへの相談は無料であり、組織の体制や労務に関する情報は外部に漏れないよう対処されている。

コンサルタントは個別訪問のほか、休暇制度等の説明会講師として訪問してもらったり、長時間労働の抑制や年次有給休暇の取得向上のためのワークショップを開催してもらうなど、企業と様々な関わり方が可能だ。

働き方改革推進支援助成金

生産性を高めながら労働時間の縮減等に取り組む中小企業・小規模事業者や、傘下企業を支援する事業主団体に対して助成するものであり、中小企業における労働時間の設定の改善の促進を目的としている。

働き方改革推進支援助成金は以下の4つに分類される。

2020年4月1日から始まった中小企業の時間外労働の上限規制適用などを背景に、大企業より遅れをとっているとされる働き方改革を本格的に支援する動きだ。

労働時間等の設定の改善|厚生労働省

「特別な休暇制度」の活用

労働者の豊かな生活を実現するため、これまで国は労働時間の短縮を重点事項に働き方改革を進めてきた。

一方で、労働者の心身の健康を維持するためには、家庭生活との両立や自発的な職業能力開発、地域活動などを労働時間等と柔軟に組み合わせることができるよう、きめ細かな休暇制度を用意する必要がある。




出典:特別な休暇制度とは|働き方・休み方改善ポータルサイト

このような労働者の細かなニーズに対応するためには、取得時季を自由に設定できる年次有給休暇の取得を促進することが求められている。中小企業を含む企業の経営者が主体的に労働者への休暇取得を呼びかけ、計画的に休暇を付与する制度などを作り上げることが目指されるだろう。

国は「労働時間等見直しガイドライン」に記載されている「特に配慮を必要とする労働者について事業主が講ずべき措置」の例を踏まえ、病気休暇、ボランティア休暇、リフレッシュ休暇、裁判員休暇、犯罪被害者等の被害回復のための休暇など、労働者のニーズに合わせた休暇制度を用意し、今後普及促進していく方針だ。

労働時間等見直しガイドライン|厚生労働省

また、特別な休暇制度の普及促進の要素はすでに上述した「働き方改革推進支援助成金」(労働時間短縮・年休促進支援コース)の中にも盛り込まれている。

本コースでは、助成金の支給要件として、1つ以上選択して取組を実施する必要がある「成果目標」に「交付要綱で規定する特別休暇(病気休暇、教育訓練休暇、ボランティア休暇)のいずれか1つ以上を全ての対象事業場に新たに導入すること」という内容が設けられている。

働き方改革におけるテレワークの重要性

これまで、働き方改革や休み方改革に関連する政府や地方自治体の動向について見てきた。休暇取得に関する制度の変更点の周知や助成金による支援は有効でだが、より柔軟な働き方を目指すためにはテレワークの普及についても考える必要があるだろう。

特にコロナ禍になり、国内のテレワーク普及率も急激に上昇し、多くの労働者がテレワークで働くようになった。次回の特集では、テレワークの普及と見えてきた課題について議論を深めることにしよう。

参考・出典

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